7月14日(水) 「台湾豊年祭への旅・男祭」 晴れのち雨

昼食後、シャワーをあびて昼寝。毎日、昼寝三昧だ。台風が来ているようで、今日は風が強い。明日は雨らしい。収穫祭は大丈夫か?

夜、雨の中、男祭を見に行く。これは前夜祭のようなもので、男性だけが参加する祭だ。お婆さんやお母さん、お姉さん、妹、子供などは周りで見守る。昔は祭の場で夫を見そめたが、いまはそういうロマンスはないのだろうか。

普段着で集まった昼食時と違い、中心になる20代、30代は正装している。白い線の入った黒いボレロに赤、黄色、緑、ピンクの縞のカラフルな帯と脚絆。肩からはビンロウポシェット。腰のあたりで結んで先をたらした帯は、植物の穂をイメージしているらしい。赤い帯に白いポンポンがいっぱいついていてかわいい。

黒を基調にした祭りの衣装は、伝統的に母親や姉、妹による手作り。随所に細かな刺繍が施されている。模様は必ずアワやお米といった植物、もしくは植物の葉で、動物は霊がついているとされるので避けられる。特にヘビ、トラ、ネコ、ワシは最も禁忌とされている。

花は枯れるので縁起が悪く、果物も本来は動物の餌なのでモチーフにされない。ポシェットやアクセサリー、衣装に縫いつけられた飾りは、踊っているとき落ちると縁起が悪いので、作る人は愛情を込めてしっかり縫いつけるという。

祭りの踊りはシンプルで、手をつないで振るだけ。つないだ手をはずすと邪が入るとされ、休憩になるまで手を離してはいけないらしい。ステップは足を交差させながら前に進んだり、一歩下がったり。なん種類かある。片手に魔よけの杖を持って踊るのは祭のリーダー。よく通る声で歌をしっかり歌っている。スピーカーを使うと神様が逃げるといういい伝えがあり、マイクなしのアカペラだ。

夜なので会場にはライトがついているが、昔は違ったらしい。お母さんが教えてくれる。
「祭の夜は満月を見ながら踊ったものよ。宜湾では昭和18年から米の二期作が始まってね。戦争になって食料が足りなくなったから。それより前は、旧暦7月半ばから約1カ月が稲刈り。あとは片づけをして収穫祭の準備。祭は15夜にやったの」

雨はときどき大ぶりになり、見ているだけでは体が冷える。しかし祭に参加している男たちはお酒が入り、歌い踊る。酔ってハイになる。リボクさんも上機嫌だ。明日は私も輪に入って踊ろう。


参考資料:『リボク日記』(リボク著、馬淵悟編 南天書局有限公司刊)


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