6月19日(土) 「ハーリー練習・3日目」 晴れ

今朝起きたら、唇の感覚がヘンだった。日焼けのせいだろう、と思ったが、どうも違うらしい。あれこれ考えるうち、思い当たった。
「マンゴーだ!」

マンゴーハウスでお手伝いした帰り、熟す前に落ちた打撲マンゴーをいくつかもらった。皮をむくと意外に熟しており、甘い。完熟には及ばないが十分おいしい。調子に乗ってあれをたらふく食べたのがいけなかったんだろう。マンゴーはウルシ科なので、体質に合わない人はかぶれるのだ。

「去年は大丈夫だったのに、なぜ今年だけ?」
ひとりで欲張って食べたからじゃないか? と大いに反省し、お隣の三好さん、マユミちゃん、近所のタナカさんにおすそ分けをする。しかし相変わらず、唇に違和感が残る。

夕方はもちろんハーリーの練習。台風接近のため海面はやや波立っていて、こがないと船が流される。当日はエコツーチームの選手ではないが、婦人会で力を発揮するため、今日も乗せてもらうのだ。

「とにかくゆっくり水を掻くように。『ハイ〜、サイ〜』のリズムで」
ヒデさんが繰り返しいう。
「早く掻く必要はないですからね。息を合わせてストロークをしっかりやりましょう」
海は今日も美しく、透明なのが気持ちいい。日が落ちかけた夕方、こうしてサバニに乗れるなんて、幸せだなぁ。

白浜から急いで戻り、6時半から干立婦人会の練習に出る。昨日、おとといと左サイドでこいだが、右の方が力を入れやすいので本番は右サイドに。そのため今日も右で練習する。

「よいっしょ、よいっしょ……」
「ユイサー、ユイサー……」
 前の方と後ろの方では、なぜかかけ声が違う。しかしリズムは合っている。どんどんうまくなる。今年も優勝できるのではないか、という手ごたえを感じた。

婦人会のあとは、青年たちの練習。夕日が海に落ちるのを見ながら、サバニを見送る。そしてぼんやり足下の砂をながめていたら、
「……どーしたの? どうーしたの?」
ふと気づくと、浜で遊んでいた4歳のアオくんが、心配そうに私の顔をのぞき込んでいる。

「あ、なんでもない。ぼーっとしてただけ」
心配してくれてありがとう、というと、テレくさそうにどこかに行ってしまった。ガキ大将だと思っていたが、やさしいなぁ、アオくん。


top > イリオモテヤマオンナ日記