5月2日(日) 晴れ
あけぼの館でのバーベキューの帰り、チョータローさんから電話。
「なにしてる〜? 今日はおじいの誕生日だよぉ。お刺身いっぱいあるからおいでぇ」
せっかくのお誘いなので、行ってみると、宴たけなわ。男ばかり6人で飲んでいる。
「あがやー。そりゃどうにかせんと」
と、干立に住むもうひとりのヤマシタさんが興奮気味に話している。
「なにするかわからんぞ」
「だからよ!」
話はどんどん白熱していく。
問題になっているのは2人の男性だった。廃村になっている網取集落の奥に、最近勝手に住み着いたらしい。国有林を管理する森林管理署のカシマさんが様子を見に行くと、ひとりが手斧で追いかけて来た。
「海岸から奥1kmと沿岸から200海里は自分の領土だ、っていうんだもんなぁ」
あきれかえっている。
そのうち外離のナガサキさんの話題になった。外離島は国有地と私有地とが混じっていて、権利関係も複雑。彼の住む森の御殿は国有地にあるとのことで、カシマさんは移動を迫っていた。
「あそこはまずいよ。国有地から出てもらえれば、僕は職務を果たしたことになる。そうしたら僕としては、どこに住んでもらってもかわまないんだけどね」
移動するよう説得したら、「すぐには無理。荷物があるから6月まで待って」といわれたらしい。あそこに15年も住んできたナガサキさん。それなりの荷物はあるだろう。おまけに、横に数十メートル移動するだけとはいえ、煮炊きする場とか、洗い場、食料や水を保存する場所、シャワーなど、いちから居住スペースを作らなくてはならない。大変だ。
「刺身、持って帰れ」
チョータローさんがおみやげを持たせてくれる。手ぶらで行ったのに、かつおの刺身、ガーラのマース煮をもらって来た。
海人チョータローさん、70歳のお誕生日おめでとう。
5月6日(木) 雨のちくもり
沖縄地方は昨日梅雨入り。昨日は雨がよく降ったが、今日は午後から上がっている。
連休明けの今日は衣替えでの日でもあった。テレビのアナウンサーもカリユシウエアで登場。警察官も夏服になり、10月いっぱいまで着るそうだ。沖縄は10月も十分暑い。
ここのところ毎日のようにモズクを採りに行っている。今日は潮が大きく引き、ふだんは水中にあるアマモ(*1)が顔を出し、草原のようだった。馬でも走ってきそうだ。中潮でもモズクは取れるが、砂の多い浅瀬のものに限られる。そうすると砂が多く、洗うのが大変なのだ。
しかし今日のような大潮の干潮時に行くと、普段は深いところのモズクにも手が届く。砂がついておらず、簡単に洗うだけでも十分きれいなのがうれしい。
昨日は島らっきょうをイチローさんにもらった。1m×50cmぐらいの袋に満杯に入っていたのに、根と葉を取ったらほんの少し。計ったら2kgちょっとしかない。それを全部洗い、皮をむくのになん時間かかっただろう。肩も腰もバリバリだ。
もずくといい、らっきょうといい、おいしいものを食べるには、痛みを伴う。
(*1)アマモ: ジュゴンの好物の海草。