3月20日(土) 「海開き」 快晴

 今日は八重山の海開き。年ごとに各島持ち回りで行われるのだが、今年の会場は竹富島、コンドイビーチ。昨年、石垣島で行われたときは時間差で見逃していたので、今年はぜひシーズンをスタートから楽しみたいと思っていた。

八重山の海開きは全国に先駆けて行われるため、このあたりでは注目されるイベントのひとつ。ローカルのわりには取材に来ているメディアも少なくない。 ここ数年、海開きの日は雨だったり寒かったりとお天気に恵まれなかったようだが、今日は晴れ。太陽がジリジリと照りつけている。

 海開きはまず、海の安全祈願から始まった。波打ち際に敷いた白い布の上に5人の神司(かみつかさ)が座り、一心不乱に祈りを捧げる。なにやら声に出す人、手を合わせ頭を下げる人など、神司の動きはみんなバラバラ。各自がマイペースでやっているのは干立の神行事と似ている。お祈りが終わると、お菓子やバナナ、リンゴなどの供物を豪快に海に投げる。一夏の無事を願う心は神様に届いただろうか。

海開きが宣言されると、夏を待ちきれない子供や大人がどっと海になだれ込む。初泳ぎだ。水はそれほど冷たくなく、十分泳げる。ビキニの女の子、着ぐるみの男性、水着にゴーグルの小学生男子などが、沖のカヌーから投げ入れられる果物や野菜目指し、夢中で泳いでいく。バナナやキューリなどの“獲物”を手にすると、さっそくかじる人、両腕に抱えられなくなるまで水からでない人などもいて、みな楽しそう。一通り収穫を終え海から出ると「初泳ぎの証」が渡された。取材なので私は海に入らなかったが、「くださーい」といったらあっさりもらえた。

 続いてミス八重山の発表、子供たちによる手旗アピール、高校の郷土芸能部による踊りのあとは、お待ちかね、活車エビのつかみ取り! 

竹富島には車エビの養殖場がある。現地ではあまり出回らずほとんど内地に送られる高級エビなのだが、それを素手でつかみ取ろうというのだ。
「手がやられていたいからよ、ガムテープ張っていって、つかみあげる瞬間、テープをはがしたらいいさ」
 泊まった宿のおじいがいんちき攻略法を教えてくれたが、取材をしなくちゃいけないので、エビにはありつけないだろう。

「はい、恒例、車エビのつかみ取りを始めま〜す! お子さんたちは海に入って準備してください。最初は子供たちだけ、少ししたら大人もご参加ください」
大量のエビがカゴから海に放たれた瞬間、砂地にもぐりはじめた。そうはさせまいと、子供たちが地をはうように追いかける。写真を撮ろうと水際に行くと、エビがこちらに飛び出してきた! 仕事を忘れ、とっさに手を出しつかむ。やった! あばれるエビで手を負傷しながらも、その場で食べる。海の潮でほんのり味があるエビは、とろっと甘くてぷりっとしていて、おいし〜!

 このあとも、航空券が当たるかもしれない宝探し、豪華賞品がもらえるビーチ綱引き、抽選会などが行われ、盛りだくさんの海開きはお開きに。あーおもしろかった。

コンドイビーチを後にして、満開のセンダン、色鮮やかなデイゴを楽しみながら、サンゴの石垣と白い道が美しい島内をそぞろ歩く。古い町並みの保存地区にも指定されている中心街はブーゲンビリアが咲き乱れ、とても雰囲気がある。西表もいいが、浮世離れしたこの島の景色も大好きだ。


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